http://news.livedoor.com/article/detail/3879514/ 日本銀行松江支店(松江市)の内部資料が3月、ファイル交換ソフト「Winny(ウィ
ニー)」の暴露ウイルスでインターネット上に流出した問題で、資料に「破綻(はたん)
懸念先」と実名で記された松江市内の酒店が松江地裁に破産を申し立て、手続き開始が決
定された。「風評被害で資金繰りが悪化した」として、日銀側と進めていた補償交渉が進
展しないまま経営破綻に陥った。負債総額は1億5000万円。
関係者によると、資料流出後、酒店は卸業者から取引中止や取引量を制限されるなどし
て、売り上げが減少。一部の卸業者からは以前の取引量に戻す条件として、保証金約30
00万円を求められるなどし、経営継続を断念した。店舗の閉鎖後も、代理人を通じて日
銀側と交渉しているが、進展がないという。
酒店の経営者は、破産手続きをしたことで自宅や土地に抵当権を設定され、アパートを
借りる資金もないという。経営者は「提訴も視野に入れている」と言う。
日銀松江支店の臼井正樹次長は「相手のあることなので交渉の内容は話せない。ご迷惑
をおかけした企業には申し訳ない」と話している。
資料は3月下旬、松江支店の男性職員(4月に自主退職)がデータを自宅に持ち帰って
私有パソコンで作業し、暴露ウイルスに感染、流出した。