スウェーデンのスウェドバンク<SWEDa.ST>は27日、新株の発行により総額124億クローナ(15億6000万ドル)の増資を行うと発表した。
計画によるとスウェドバンクは、普通株2株につき優先株を1株発行する。発行価額は1株48クローナ。
スウェドバンク株24日の終値は59.5クローナだった。
この増資により、同行の中核的自己資本比率(Tier1)は7.4%から9.2%に上昇する。
増資計画は11月25日の臨時株主総会に諮られ、株主の信認を得たうえで正式に決定される。
スタルバーグ・スウェドバンク会長は「スウェドバンクは黒字を維持しているし、資本金も充分にある。
しかし現在の市場環境は不安定で先行きの見通しが悪いため、株主の利益を守るために先手を打っておく必要があると考えた」と述べた。
そのうえで「この増資により、スウェドバンクの資本金は欧州の大手銀行と比べて遜(そん)色のない水準に上昇し、
営業基盤を強固にすることができる」と述べた。
スウェドバンクを含むスウェーデンの銀行は、北欧市場の飽和に伴いバルト地域へ積極的に業務を拡大させた。
しかし今回の金融危機を受けて同地域での損失が膨らむとの懸念が台頭、スウェドバンクの株価はここ数カ月で大幅に下落している。
スウェドバンクのバルト地域での損失は第3・四半期は4億0500万クローナ。前年同期の1億5300万クローナ、
第2・四半期の2億4500万クローナから急増した。
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