盗んだ軽トラで山中に4年 滋賀県警、無職の男を逮捕
山中の軽トラックで生活、楽しみはカーラジオ−。滋賀県警東近江署は14日までに、軽トラを盗んだ疑いで、住所不定、無職谷口龍蔵容疑者(56)を逮捕した。
同署によると、谷口容疑者は刑務所を出た約4年前から、滋賀と三重の県境沿いに連なる鈴鹿山脈に数カ所の車の隠し場所をこしらえて転々。
山中の消防団倉庫にあるカップめんを盗んだり、車荒らしをして得た現金で買い物をし、時にはパチンコもしていた。
荷台のガスボンベからホースを車内に引き込み、助手席に設けた専用台のこんろで調理。運転席でカーラジオを楽しみ、寝ていた。
周辺ではこの4年間に軽トラを中心に計約20台が盗まれたといい、谷口容疑者の関与を調べている。
調べでは、2006年、滋賀県甲賀市で鍵付きの軽トラ1台を盗んだ疑い。ことし9月、東近江市の山すそのスーパーに現れ、
指名手配の顔写真を見ていた店員の通報を受けた署員が身柄を確保した。
調べに「人と接するのが嫌だった」と供述。東近江署は数回、山を捜索したが見つけられなかった。
「山を知り尽くしている。町に下りてきてえさをあさるクマが車に乗っているようなものだ」と署幹部は逮捕にひと安心した様子だった。
http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008101401000031.html