【試される大地】破綻した拓銀を吸収した北洋銀行が札幌銀行と合併
北洋銀行:北洋銀と札幌銀が対等合併、新銀行が営業開始
札幌北洋ホールディングス(HD、札幌市中央区)傘下の北洋銀行と札幌銀行が14日対等合併し、
新しい北洋銀行が営業を開始した。預金量約6兆4000億円、貸出金約4兆8000億円(08年3月末
両行合算ベース)で全国の地銀で5番目の規模。旧北洋銀から引き続き頭取を務める横内龍三頭取は
「合併による合理化で無駄を省き筋肉質の銀行を目指したい。それぞれの強みを新銀行で最大限に
発揮し、サービス強化に努める」と抱負を語った。
北洋銀行の店舗数は233店(道外1店)、従業員数は3864人。店舗外ATM(現金自動預払機)は
約460カ所。重複店舗を中心に10年度末までに40店を削減する予定だが、道内2位の北海道銀行
(店舗数134店、従業員1773人)を規模で圧倒する。
旧北洋銀は大企業向け、旧札幌銀は中小や個人向け取引に強みをもっており、札幌北洋HDは
5年後(13年3月期)の最終利益を08年3月期比44%増の400億円と見込んでいる。ただ、
米サブプライムローン問題に端を発した金融不安によって業績悪化は避けられず、逆風の中の船出となった。
旧北洋銀は98年、経営破綻(はたん)した北海道拓殖銀行の道内営業を引き継いだ。
99年に旧札幌銀と業務提携し、01年に札幌北洋HDを設立した。【仲田力行】
http://mainichi.jp/select/biz/news/20081014k0000e020073000c.html