英フィナンシャル・タイムズ紙、「のろのろ「日本式」金融がまた流行するのか (´・ω・`)」

このエントリーをはてなブックマークに追加
1 住居喪失不安定就労者(岐阜県)

のろのろ「日本式」金融がまた流行するのか――フィナンシャル・タイムズ

日本を訪れる外国人のほとんどが不満に思うことがある。ATMから現金を引き出すのが面倒
すぎる、と。あるいはクレジットカードでものを買うのが面倒すぎる、と。自由自在に金を
使いたい、しょっちゅう金を使いたいという血気盛んな彼らの欲求がこんな基本的なことで
満たされないとは、これはもうひたすらに、現代社会についていけない日本の古臭い旧態依然
の金融システムのせいだと、ひとつの象徴としてよく取り上げられていた。
しかし今となって、日本のノロノロぶりはそれほど愚かとは思えなくなった。今回の金融危機
でウォール街のビッグネームが次々と倒れても、日本の金融機関は偶然にしろ、意図的にしろ、
比較的に無傷なのだ。冒険心あふれる外国の同業他社は、金を使いまくって確かに大もうけ
したが、結果的に惨憺たる結果に見舞われた。対して日本のほとんどの金融機関は利益のほと
んどを、昔ながらの古臭いやり方で作っていった。
今や、立場は入れ替わった。野村ホールディングスがリーマン・ブラザーズの資産を、バーゲン
価格で買い取った。わずかに生き残った米投資銀行のひとつ、モルガン・スタンレーには、三菱
UFJが80億ドルを出資することになった。

運命の逆転はあっという間だった。しかしその割には、そら見たことかという批判はほとんど
聞こえない。「アメリカにもう10年間も、ああしろこうしろと言われ続けてきたことを思うと、
日本側の自制は見事だ」と言うのは、マッコーリー証券のエコノミスト、リチャード・ジェラム
氏だ。「彼らは本当はこう言いたくて仕方がないに違いない。『空売り禁止で市場を操作したり
するのは、実によくない。必要なのは透明性の低い救済策ではなく、自律的な問題解決だ』と」
 日本はアメリカから再三再四、もっと活発な自由市場資本主義に移行するようしつこく求めら
れていたのだから。
危機を乗り切るためにアメリカは今、自分たちが1990年代に日本に説教していた内容と同じこと
を、米国内でやろうとしている。日本が黙っているは、そのせいでもある。(以下略)
http://news.goo.ne.jp/article/ft/business/ft-20080930-01.html