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ブラックホール製造機として期待されるLHC。事故原因究明のため復旧まで最低半年必要

【Technobahn 2008/9/24 04:00】欧州原子核研究機構(CERN)大型ハドロン衝突型加速器(LHC)での冷却用の
ヘリウム流出事故に関連して、欧州原子核研究機構(CERN)は23日までに事故に伴うLHCの運用停止は最低、
半年近くの長期に及ぶ可能性があることを明らかにした。

  LHCを稼動させるためには加速器で超伝導状態を作り出すために、LHCの8つのセクターを1.9ケルビン
(摂氏マイナス271度)する必要が生じる。 19日に発生した事故とはこの冷却装置に生じた電気系統の故障のため、
一部の磁石が融解を起こし、それに伴い冷却用のガスパイプが損傷してパイプ内のヘリウムガスが大量に加速器を
敷設しているトンネル内に流出する結果になったものというもの。

 CERNでは、19日に発生した事故は予想外の出来事とした上で、事故原因を特定するまでは、運用を再会すること
はできないとして、運用の再会までには最低3ヶ月以上の期間を要するとの見解を示した。

 装置全体の最冷却処理には膨大な電力を必要とするが、これから冬場にかけては欧州の年間電力消費量が最も
高くなる時期とも重なるため、最冷却は年間電力消費量のピークが過ぎる春先にかけて行う必要があることなども、
事故の復旧が長期化する要因ともなっている。

 CERNでは当初、この事故に伴う機器の損傷を早期に修復可能だとした上で、LHCの再運用には加速器の再冷却
に伴う2ヶ月前後で可能だと説明していた。

 CERNでは、今のところLHCの運用再会は2009年以降だと述べている。

http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200809240400