小日本旅館の女将「キムチの反応いいですよ」

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1 ママ(東京都)

「アンニョンハセヨ。たみや旅館の女将、ウ・ミスクです」桜の模様の着物を着た女性が韓国語を話した。
ウ・ミスクさん(46)は、日本の山形県にある温泉旅館の女将を務めている。
ウさんは日本唯一の韓国人女将だという。

女将経歴6年目になる彼女は13年前、事業をする友達に付いて日本を訪れた。韓国語講師や
ホテルの従業員として働く中、友達の紹介でご主人の今野浩志さん(40)に会った。彼は旅館の
後継者だった。

「まず嫁ぎ先の反対がひどかったんです。私の家柄を調べるために祖母と叔母たちまで訪韓し、
どんな家の娘なのか調べていったようです」結局「親戚と縁を切ってもいいから一緒になってほしい」と
言った夫が心強い支えになり、2003年、結婚した。

その後、今野浩美という名前で若女将として生活をしながら韓国人として恥じないよう、歯を食い
しばって務めてきた。着物の着つけ方から生け花、茶道、料理に至るまで学ぶことだらけだった。
朝6時起床、着物に着替えて仕事を始めれば夜の9時を軽く超えるまで働く忙しい毎日だ。初めは
従業員の態度も厳しく、気苦労が多かった。
「わざわざ風呂場の掃除や料理まで直接しました。笑い声も小さくしたりして常に慎重に
ふるまい、注意に注意を重ねました」
昨年は高血圧で倒れた客をかついで病院に行った。その客はその後も訪れては感謝の意を
伝えているという。
そんな嫁を見て姑は先月初め、正式な女将の地位を譲った。お客様の食べ物の趣向を
あらかじめ把握してお客様に直接応対することまですべて彼女が全面に出て指揮するように
なったのだ。日本の漬物は必ず直接つける。梅干しが得意だ。年配の客が「あ、これこそ
おふくろの味だね」と言ってくれると気分がいいそうだ。

たみや旅館に韓国テイストを加味することが彼女の夢のうちのひとつだ。彼女の提案で
食事にキムチを添えて出している。「伝統を変えるのは難しいですが、それでもお客様の
反応がいいので胸がいっぱいです。お帰りになるとき、キムチをお土産として差し上げる
こともあります」今後、韓国伝統の螺鈿のタンスを部屋に置きたいという計画も立てている。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=104148&servcode=400§code=420