湖山池にヒシびっしり 悪臭、健康被害も懸念
鳥取県や住民らが水質浄化に取り組んでいる鳥取市の湖山池で水生植物のヒシが大繁殖。
沿岸に悪臭が広がるなど、付近の住民から対策を求める声が高まっている。県は対応策を
検討しているが、抜本的な良策はなく、対応に頭を痛めている。
(中略)
県東部総合事務所などによると、湖山池にも昔から自生していたが、二〇〇三年ごろから池の南側の
高住地区や青島の南側などで大群落が目立ち始めた。同事務所は毎年、一部を刈り取っているが、
年ごとに増える一方で、昨年は約五十五ヘクタールと水面全体の約8%を占めた。今年はさらに増えている。
高住地区では沿岸までびっしりと覆うように広がっており、七月ごろからは悪臭がひどくて、
池近くでは窓を開けることもできないという。湖山池水質浄化百人委員会会長を務める池原範雄・
高江地区区長は「このままでは住民の健康被害が心配される」と訴える。
同委員会アドバイザーで鳥取大学工学部の細井由彦教授は「腐った葉を放置していると、
せっかく浄化した窒素などを再び水中に戻すことになる。早急に除去する必要がある。
抜本的な対策は難しく、池に流入する栄養分を抑えるための粘り強い取り組みが必要だ」と指摘する。
これに対し、県東部総合事務所維持管理課は「すべてのヒシを刈り取るのは予算的に無理。
今年の刈り取りはすでに終わっているが、岸に近い部分について早急に対応を検討したい」としている。
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