ソニーは31日、薄型テレビ事業で重点地域と位置づける新興国で、国ごとに異なる消費者ニーズに応じた
様の「地域戦略モデル」を市場投入する方針を明らかにした。市場特性に応じて機能を絞ることで価格を下げ、
薄型テレビ需要が急拡大する新興国市場をテコ入れ。販売数量を追う戦略で世界首位の韓国サムスン電子を
追撃する。
薄型テレビは今後、BRICsなど新興国の成長が本格化し、先進国を上回る見通し。「2010年度までに
世界シェア首位」(中鉢良治社長)を掲げるソニーも新興国市場攻略が目標達成のカギとみている。
地域戦略モデルはまずインドで近く発売する。現地の消費者に好まれるブラウン管テレビのような外観にし、
アナログチューナー(受信装置)を搭載。サイズは20〜32型を中心に展開する。中南米では大型のスピーカーを
搭載した製品を開発。来年には中国でも専用モデルを出していく。
米国では今春から、従来機より2割以上価格を下げた機種を「コストコ」などの大規模小売店に展開し、好調だ。
地域戦略モデルの価格は従来品より低く抑える方針だ。
サムスンなどは国ごとにきめ細かく商品ラインアップを展開し、高いシェアを握る。薄型テレビ2位のソニーも
「求められるモデルを開発し、素早く市場投入できる事業態勢」(吉岡浩テレビ事業本部長)を確立し、
世界シェア15〜20%を奪う考えだ。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080801/biz0808011350002-n1.htm