押井守 「家に帰って1人でHDDにため込んだアニメ見るのが生き甲斐って、それで本当にいいのか」

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1 格力高(鹿児島県)

読売新聞を購読していると届けられる(のだと思う)、広報誌「Yomy」8月号の特集に
「夏の2大アニメを見逃すな!」と題した記事がありました。2大アニメというのは、
読売新聞の記事ですので当然「崖の上のポニョ」「スカイ・クロラ」の2作品のことです。
記事では、「ポニョ」について鈴木俊夫プロデューサーに、「スカイ・クロラ」について
押井守映画監督にそれぞれインタビューした内容が載っていました。
ポニョの話は他の媒体でも多数載っていると思うので、ここでは押井守監督のインタビューについて
とりあげてみます。

「映画の中の女性というのは、おおむね男にとってそうあって欲しいという願望になってしまう。
特にアニメーションはそういう傾向が激しいんですよ。顔まで全部描いちゃうから。
でも、今の気分で言えば、そういう幽霊みたいな存在を相手にするのではなくて、やっぱり
現実にかかわるほうがはるかに面白いし、そこから出てくる映画も、きっとあるはずだと」
「恋愛は、生きることの本質があからさまに出てくる。だから、それをモチーフとして描いた。
しんどいことのほうが多いのだけれど、だからといって恋愛をさけて情熱のかけらもない
人生をおくるのか。うちに帰って一人でハードディスクにため込んだアニメーションを見るだけが
生きがいって、それで本当にいいのかって」
「表現というのは技術に左右されず、本質的にあるものだと思いたい気持ちもよくわかる。
でも、今、可能な表現を基本にものを考えていくということをしなくなっちゃったら、たぶん僕らの仕事は
成立しないし、エンターテインメントであり続けることは出来ないと思う」
「理想を言えば、1周目からですけれどね。要は、どれだけめいっぱいのところで生きたか、情熱を持って
何を生きられたか、ではないかと」

http://d.hatena.ne.jp/YUYUKOALA/20080728/Oshii_Interview
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