米ヤフー、著名投資家と和解 経営陣残留へ
【ニューヨーク=丸石伸一】米ヤフーは21日、同社の大株主で、ヤフー経営陣の総入れ替えを要求していた
米著名投資家のカール・アイカーン氏と和解した、と発表した。アイカーン氏はヤフー取締役に就任する一方、
当初の要求を取り下げる。
アイカーン氏は今年5月、米マイクロソフト(MS)による買収提案を拒否したヤフー経営陣の退任を求め、
独自に選んだ取締役候補を8月のヤフー株主総会に提案する「委任状争奪戦」を仕掛けていた。だが今回、
互いに歩み寄った。ヤフーのジェリー・ヤン最高経営責任者(CEO)ら主要役員は残留し、
当面ヤンCEO主導で生き残りを模索するものとみられる。
ヤフーによると、同社は取締役の枠を従来の9人から11人に拡大し、アイカーン氏と同氏が推薦していた
2人の計3人を新役員として受け入れる。8月1日の株主総会で承認される見通しだ。
ただ、アイカーン氏はこれまでヤフーに対してMSへの身売りを求め、MSも同調してヤフーの検索事業の
買収などを再提案していた。アイカーン氏が今後、ヤフー取締役会内で身売り決断への圧力をかけ続ける可能性もあり、
今後の行方はなお不透明だ。
http://www.asahi.com/business/update/0722/TKY200807210271.html