「レポートとかネットでコピペすればいいじゃんw」学生に急増「ネットでコピペ病」
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益力多(東京都):
「大事なのは、学生への教育」
モラル低下が指摘される中で、コピペ発見ソフトの開発者も現れた。
金沢工大知的財産科学研究センター長の杉光一成教授は、このソフトを開発中で、2008年2月に特許を申請した。
学生のレポートを翻訳ソフトの技術で文節や単語に分解し、ネット検索で類似した文章があれば、そのURLを表示する仕組みだ。
ソフトでは、学生間のコピペも検出できるという。ソフトウエア会社から09年中に市販する予定。0
6年に学生2人のレポートがブログからのコピペと分かり、それを防ごうと開発を思いついた。
「教育現場では、困っていると言いづらかったので、ニーズが顕在化していませんでした。
しかし、2ちゃんねるで、ソフト開発に対し『日本全体の学生を敵に回した』とスレッドが次々に立ったように、それだけコピペが蔓延しているということです」
発見ソフトでは、米国最大手のアイパラダイムス社が開発した「turn it in」が、08年秋にも日本語サービスを始めるとも報じられている。
蔓延するコピペに、発見ソフトは決定打になるのか。
杉光教授は、「少なくとも安直にコピーする人がいなくなるのでは。それだけでも進歩」と話す。
ただ、「大事なのは、学生への教育」という。
前出の江頭教授は、コピペ発覚からレポートを止め、研究発表や討論、試験などに切り替えた。
また、学生を図書館に連れて行って、参考資料の調べ方などを教えたという。
「学生も自分で考えるようになり、卒論を書く研究手法を確立できるようになりました」。
発見ソフトは、「使わないかもしれません」としながらも、「学生を教育する一つの方法だと思います」と理解を示す。
金沢工大の杉光教授は、「専門家ならソフトがなくても見破るべきというのは、見当外れ。
他人の言葉を持ってくることを正当化できるわけもなく、コピペは悪いと教え、
自分で考えるように指導することも必要でしょう」と話している。