もう一つの甲子園へ初出場
長岡市宮栄3の単位制「英智ウィル学院高校」の野球部が来月、「もう一つの甲子園」と呼ばれる全国高校
定時制通信制軟式野球大会に県代表として初出場する。中学時代選手として鳴らし、さまざまな事情で高校
を転校してきた生徒もおり、外見は、金色の髪や耳にピアスが光る今どきの若者たちが目立つ異色のチーム。
監督の川上徹也教諭(34)は「全国で活躍して、生徒に自信を付けさせてやりたい」と温かいまなざしを向けている。
同校は2006年4月に開校し、野球部は同時に部員7人でスタート。現在部員は14人。中学時代、硬式野球の
全国大会の出場経験を持つ選手や、強豪中学の野球部主将を務めた選手もいる。
先月、県大会で出場8校の頂点に立ち、全国大会出場を決めた。主将の3年、中村友洋君(18)は「いいメンバー
がそろっていたのでチャンスはあると思っていたが、優勝できたときは本当にうれしかった」と言う。
指導する川上監督も「わたしも以前は茶髪なんて完全にタブーだった。野球部の生徒に出会い、不器用な
だけなんだと考えが変わった」と振り返る。チームを人気ドラマに例え「越後のROOKIES(ルーキーズ)み
たいでしょう」と笑う。
全国大会は来月13日、東京都府中市の府中市民球場で長崎県代表の佐世保工業と対戦する。選手たち
は大会までに髪を染め直し、身なりを整えるという。
部員たちは本番に向け、長岡市柿町のグラウンドで練習に励んでいる。チームのムードメーカーで捕手の
3年林直樹君(18)を中心に元気な声が響く。林君は「楽しく元気よく、おれたちらしい野球がしたい」と力強く話した。
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