国際的なスキャンダルを引き起こしてきた『Wikileaks』だが、まだ始まったばかりだ、とJulian Assange氏
は語る。
昨年開設されて以来、ウェブ最大の文書リークサイトとなった『Wikileaks』。ウェブのトラブルメーカー
Julian Assange氏が、このサイトを共同で開設した当初は、このサービスが興味深い情報を提供でき
るのか疑問視する声もあった。
しかしWikileaksは、開設後1年半にわたって政府や産業界、軍の秘密をリークし、国際的なスキャンダ
ルのきっかけを作ってきた。おかげで、文書の削除を迫られたり、米国で一時サイトの運営が禁止され
たりしたこともある。
にもかかわらずAssange氏は、まだWikileaksは世界を変え始めたばかりだ、と主張する。「あらゆる交
渉の場で、あらゆる企画会議で、あらゆる労働争議の場で、公共の関心を静かに代弁する者がその場
にいるかもしれない、という認識が、徐々にだが芽生えつつある」とAssange氏は記している。
2007年1月に開設されたWikileaksは、内部告発者が秘密を世界にリークするための安全な場と受け止
められた。現在では、このサイトが非常に大きな影響力――おおむね良い影響力だ――を持つに至っ
たことを疑う者はいない。
だが、寄せられた情報をほとんど何でも掲載する「野放し主義」によって、Wikileaksはたんなる無法地
帯と化した、と批判する声もある。米軍は、機密情報を掲載するのは「無責任」だ、とWikileaksを非難し
ている。政府の秘密主義に批判的な人々でさえ、Wikileaksが、明らかにニュースとしての価値がない
秘密や個人のプライバシーを侵害する恐れのあるような秘密を掲載していることを激しく非難している。
「法治国家である米国の社会構造を脅かすものだ。彼らは法律など存在しないと言っているのだ」と、
米国科学者連盟(FAS)で政府の秘密主義に関するプロジェクトを指揮するSteven Aftergood氏は話す。
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http://wiredvision.jp/news/200807/2008071521.html Wikileaks
http://www.wikileaks.org/wiki/Wikileaks/ja