電子書籍端末売れなくてソニーと松下が事実上撤退
松下電器産業とソニーがそれぞれ、専用端末を使った電子書籍から事実上撤退することが分かった。
ソニーは昨年、松下は今年3月までに端末生産を打ち切り、書籍ダウンロードサイトは今年度中に閉鎖する。
一方、携帯電話向けの書籍配信サイトは継続する。
松下「ΣBook」 国内メーカーは2003年ごろから電子書籍市場に本格参入したが、
専用端末やコンテンツの価格が高すぎたり、利用できる書籍数が少なすぎるといった問題が改善されず、
普及が進まなかった。その間に携帯電話向け電子書籍市場が成長。専用端末の“居場所”がなくなっていた。
松下「Words Gear」 松下は、電子書籍専用モノクロ端末「ΣBook」を2004年に3万7900円で、
カラー端末「Words Gear」を2006年に4万1790円(直販サイト価格)で発売したが、
ΣBookは数千台程度、Words Gearは約2400台しか売れなかった。Words Gearは当初、
初年度1万台程度の出荷を見込んでいたというが「専用端末の大きさや重さがユーザーに
受け入れていただけなかったのだろう」と同社広報担当者は話す。
ソニー「LIBRIe」 ソニーは米E Inkの電子ペーパーを採用した「LIBRIe」(リブリエ)を2004年に実売価格4万円前後で発売したが、
「販売台数が伸びず黒字化できなかった」として07年5月に生産を終了した。
PCとリブリエ向けに電子書籍を配信していた「Timebook Town」(100%子会社のタイムブックタウンが運営)も来年2月末に閉鎖する。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/01/news122.html