【テロ支援国家指定解除】 安倍「大変残念だ」 山崎拓「米国GJ!!」
米政府が北朝鮮のテロ支援国家の解除に踏み切ったことにより、自民党が大きく揺れ始めた。
拉致問題の解決に今後も「圧力」が必要だと考える中川昭一元政調会長ら対北強硬派が
深い憂慮を表明する一方、対北融和派からは「日朝関係改善の弾みになる」(中堅)と歓迎の声が上がる。
このまま6カ国の枠組みの中で日朝国交正常化へのレールが敷かれていけば、
両派の対立はますます深まり、福田政権を根幹から揺るがす事態になりかねない。
「拉致問題の解決には、このままでは国際社会は決して北朝鮮を許すことはないという意志を示していく必要があった。
拉致問題がまったく前進しない中、テロ支援国家指定が解除されたのは大変残念だ…」
安倍晋三前首相は27日夕、国会内で記者団にこう述べた上、
「ブッシュ米大統領は日米同盟の重要性を考慮した上で『拉致問題は決して忘れない』と言明したと思う。
米国はその言葉をしっかり実行してもらいたい…」と強調した。
安倍氏が米政府にこれほど苦言を呈したのは、指定解除により融和ムードが高まれば、
日本の圧力策の効力が薄れるばかりか、逆に日本が孤立し、拉致問題が置き去りにされる懸念があるからだ。
一方、自民党内には米の動きを歓迎する声もある。超党派の「日朝国交正常化推進議員連盟」会長の
山崎拓元副総裁は27日夕、都内で講演し、「日朝国交正常化と米朝国交正常化、朝鮮半島の非核化を
同時にゴールインして冷戦構造を解消する作業のホームストレッチに入る非常に大事な時期だ」と高く評価。
「一番利益を受けるのは日本であり、足を引っ張ることは許されない。
冷静沈着に判断し、国際協調を乱さない方がいい」と述べ、安倍氏らを牽制(けんせい)した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080627/stt0806272237003-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080627/stt0806272237003-n3.htm