民主党の有志議員3人が12日午前、「前原誠司民主党副代表の妄言を糾弾し、その『退場』
を勧告する」と題した電子メールを全所属議員に送った。最近、前原氏は月刊誌などで小沢一
郎代表や党の政策に批判を繰り返しているが、ついに所属議員らが「利敵行為が目に余る」と
堪忍袋の緒を切らしたのだ。
連名でメールを送ったのは同党ネクスト農水担当相の現・前・元職の筒井信隆、篠原孝、山田
正彦の3氏。
それによると、前原氏は元代表で現副代表でありながら、今月10日発売の「中央公論7月号」
で、昨夏の参院での民主党マニフェストについて「仮にこのまま民主党が政権を取っても、まと
もな政権運営はできない」と批判。
「報道によれば、前原副代表は、事務所に出勤すると毎日菓子パンと惣菜パンをそれぞれ1個
ずつ食べるのが日課であるが、あるとき、新人女性秘書が間違って菓子パン2個を用意したとこ
ろ、激怒して『菓子パンなんか2個も喰えるか!』と大声で怒鳴り、菓子パンをごみ箱に投げ捨て
たそうである」と週刊誌記事を引き合いに出し、「生命の維持に欠くことのできない食料を粗末に
するような人間に食料・農業について論ずる資格はなく、議員としての資質ばかりか、その人間
性に重大な問題があると言わざるを得ない」とまで問題提起しているのだ。
最後は「前原副代表の言動は、民主党の政策構築の経緯を踏まえず、自らの政策決定への
関与を故意に失念し、自民党の主張に擦り寄るばかりか、食と農に対する理解の無さを天下に
さらけ出したものである。これは、今まで、民主党農政の構築に知恵を絞り、汗を流してきた多く
の同僚議員や民主党農政に対してご支持をいただいた国民各位に対する重大な背信行為であ
る」と断罪。
民主党関係者は「前原氏の最近の言動は自民党にプラスになる利敵行為としか思えないもの
がある。こうした文書が出るのは時間の問題だったのでは」と語る。この「退場勧告」について前
原氏の事務所は12日午後、「本人がいないので答えられない」とコメントした。
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_06/t2008061231_all.html