東京都職員の懲戒を全公表 無理やりキス 女性に関係迫る 万引き 放置自転車勝手に乗る
都が基準変更 実名は一部に限定
都職員の懲戒処分のうち、痴漢や盗撮行為などに対する停職や減給、戒告処分が公表されて
いなかった問題で、都は28日、すべての懲戒処分の内容を公表するよう基準を変更したと発
表した。今後は対象職員の所属局や役職、年齢、不祥事の概要などが公表される。
実名の発表は、これまで通り、免職や労働組合運動による処分などに限られる。
都はこれまで、〈1〉免職〈2〉労働組合運動による処分〈3〉処分前に報道で表面化した
不祥事――などに限って公表してきた。2006年度は、組合運動を除く懲戒処分者31人の
うち、痴漢や盗撮行為など26人の処分内容を公表していなかった。
神奈川、千葉、埼玉の3県や都教育委員会は、原則的に懲戒処分をすべて公表しており、都
の消極的な姿勢が目立っていた。
不祥事の公表基準拡大に伴い、都総務局は28日、7人の懲戒などの処分を発表した。
処分を受けたのは、いずれも男性で、停職4人、減給2人、訓告1人。最も重い停職3か月
は、産業労働局の主事(57)で、昨年11月に同僚数人で飲食した後、路上で女性職員に無
理やりキスをしたほか、同年9月には同局が指導監督する団体職員と飲食した。停職1か月の
建設局主事(49)は今年1月、朝まで酒を飲んで帰宅する途中、駅前で若い女性に関係を迫
り、執拗(しつよう)に追いかけた。都迷惑防止条例違反で、今月1日、罰金20万円の略式命
令を受けた。
同じく停職1か月の福祉保健局主事(51)は今年2月、出張先から職場に戻る途中、スー
パーで梅干しとキノコの瓶詰(計653円分)を万引きした。
このほか、放置自転車に乗ろうとした福祉保健局主事が減給、無断欠勤した福祉保健局と建
設局の主事がそれぞれ停職と減給。個人情報を紛失した建設局の主事が訓告となった。
従来の基準では、個人情報を紛失した建設局主事以外は、公表対象外だった。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20080529-OYT8T00130.htm