ベネチア:フン害で豆売り禁止…動物愛護団体が憤慨
イタリア・ベネチアのサンマルコ広場で、名物だったハトの豆売りが今月から姿を消した。
ハトのフン害などに頭を抱えた市当局が豆売りの営業許可を取り上げたためで、これに
怒った動物愛護団体が大量の豆をまくなどして抗議している。
サンマルコ広場はキャサリン・ヘプバーン主演の映画「旅情」の舞台にもなり、古くから
観光客に最も人気のある場所だ。人に慣れたハトが名物で、観光客が餌としてまく
トウモロコシの量は年間350トンに上る。餌欲しさに集まるハトは、1平方キロ当たり
約2万羽になったという。
市はフン害対策としてサンマルコ広場以外の場所でハトにエサを与えることを禁じてきた。
さらに4月末には広場の豆売り19人の営業許可を取り上げ、1人当たり85万円相当の
補償金を支払った。
市広報は「正確なデータはないが、ハトはかなり減った印象だ」と満足顔だが、
動物愛護団体は「ベネチアの天使(ハト)に手を出すな」などと書いた横断幕を掲げて抗議。
今月14日早朝には150キロものトウモロコシを広場にまき散らした。