奥田涙目 車が減っている
日本を走る自動車の数が減少に転じ始めた。全国の自動車保有台数は最新統計の2月末まで
3カ月連続で前年同月末比マイナスとなった。3カ月連続の前年割れは自動車普及が加速し始めた
1960年代前半以降初めて。
人口減や消費者のクルマ離れが背景とみられる。自動車保有の縮小が本格化すれば、保険、
整備、燃料など25兆円を超す関連市場の頭打ちが避けられないほか、交通量の増加を前提にする
道路整備政策の見直しなど広範な影響を及ぼす。
国土交通省や自動車検査登録情報協会によると登録車、排気量660cc以下の軽自動車、二輪車を
合わせた全国の自動車保有台数は2月末で7943万台と前年同月末に比べ0.2%減った。昨年12月末と
今年1月末も各0.1%減少。3カ月連続の減少は現行統計で比較可能な63年以降前例がなく、
戦後でも初とみられる。
米、英、ドイツ、フランスでは2006年末まで保有台数が増加しており、減少に転じるのは
主要先進国で日本が初めてとなる可能性もある。
[5月16日/日本経済新聞 朝刊]
▽News Source NIKKEI NET 2008年05月16日07時00分
http://car.nikkei.co.jp/news/business/index2.cfm?i=2008051511641c0