サイクロン死者10万人超の恐れ、米国など支援受け入れ要請
【ワシントン=黒瀬悦成】シャリ・ビラローザ駐ミャンマー米臨時代理大使
は7日、ヤンゴンの米大使館からワシントンの記者団と電話会見し、ミャン
マーのサイクロン被害の死者が「10万人を超える恐れがある」との見方を
明らかにした。
代理大使は同日、軍事政権の複数の高官と会談し、軍政当局が米国など諸外
国の救援チームの入国を認めていない問題で、早急な入国許可を要請した。
ライス国務長官も同日、「これは政治とは関係ない。人道上の危機だ」と強
調し、国際社会による支援申し出を民主化圧力と切り離して考慮するよう求
めた。
ビラローザ臨時代理大使は、「被災地では主食のコメや飲料水が不足している
」とし、水の汚染によりコレラなどの疫病が発生する恐れがあると警告。軍政
当局者が同大使に語ったところでは、南部の被災地一帯では家屋の95%が消
失または倒壊したという。
マコーマック国務省報道官によると、米政府は軍政当局と国連に対し、被害状況
を把握できるよう被災地上空から撮影した映像を提供したほか、日本や中国、イ
ンド、タイなどの東南アジア諸国と連携し、軍政に支援受け入れを働きかけている
ことを明らかにした。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080508-OYT1T00319.htm