Jリーグ目指す「新市の象徴」が二チーム/相模原
四月から始まったサッカーの県社会人リーグに、相模原をホームタウンにJリーグを目指す二つのチーム
が参戦している。一部リーグで戦う「ブレッサ相模原」は地元クラブを母体に、相模原青年会議所(JC)が
全面支援。もう一方の「SC相模原」は発足したばかりで三部リーグからのスタートだが、複数のJリーガー
を擁する実力派。ともに「市の象徴に」と意気込むものの、関係者は「どちらも応援できない」と困惑気味だ。
ブレッサは、市立中学サッカー部のOBチームが母体。相模原JC有志でつくる「相模原にJリーグクラブを
つくる会」(荒俣大代表代行)がサッカーによるまちおこしを思案する中、同チームに協力を要請、本年度から
名称を変えJリーグを目指すことになった。
名称は公募し、選手選考会も実施した。同JCが全面支援し、「市民が育てるチームにしていく」とつくる会。
四月の初戦は快勝、上々のスタートを切った。
一方のSCは、元Jリーガーで日本代表にも選ばれた望月重良さんが代表を務める。地元密着のJリーグ
クラブ構想を温めていた望月さんと、合併した新市の象徴を探していた平山クリフォードモリースさんら地元
経営者らが手を組んだ。
二月の発足後、望月さんの人脈を生かしJリーガー三人を含む有力選手を集めた。支援企業も三十社を
超え、六月からのリーグ戦に向け準備を整えている。練習試合では一部に登録するチームを撃破するなど、
潜在力の高さを示している。
両チームのコンセプトはともに「市民の一体感のシンボル」。津久井地域と合併し政令指定都市を目指す
相模原市の関係者にとって、渡りに船のはずだが、二つ同時の”候補”出現に困惑の色を隠せない。
「市民が一つになれる存在は、のどから手が出るほどほしい。だが、二つもあっては…」と市幹部。両チーム
が資金面での援助を期待する相模原商工会議所も「どちらかに肩入れすれば、産業界が分裂しかねない」と
静観の構えだ。
http://www.kanaloco.jp/sportsnews/entry/entryxiiimay08056/