「よたよた反陽子」の雲を自在に操作
− 高効率で大量の反水素生成へ重要な一歩 −
◇ポイント◇
●2.5テスラの高磁場で反陽子を捕捉・冷却して蓄積、圧縮したよたよた反陽子雲に
●反陽子雲の圧縮で、超低速でエネルギーのそろった反陽子ビームが現実に
●反水素原子の生成に加え、反陽子原子の生成が可能に
独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と国立大学法人東京大学(小宮山宏総長)の研究グループは、
2.5テスラという強い磁場の中で大量の反陽子の塊を捕捉し、
その形状や密度を制御する方法を見いだしました。
これにより、反物質研究の鍵となる「反水素原子(※1)(水素原子の反物質)」の
“原材料”を制御することができるようになりました。
この成果は、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻黒田直史助教(元理化学研究所協力研究員)、
理研基幹研究所山崎原子物理研究室の山崎泰規主任研究員(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻教授)らの研究成果です。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=188241&lindID=4