暴走族国際化、日系ブラジル人が暴走族結成
富山県内で日系ブラジル人による暴走族グループの結成が確認され、県警は
七日までに、グループの活動実態の把握に乗り出した。日系人の暴走族の
認定は異例で、メンバーは成人を含め約十人。国際化の波が暴走族にまで
及んだ格好で、縄張りをめぐって他のグループと対立する可能性があり、県警は
情報収集を急ぎ、集団暴走などの違法行為には厳しく対処する構えだ。
県警交通指導課などによると、日系ブラジル人による暴走族は昨年末ごろに
結成が確認された。メンバーは県西部在住の十八―二十六歳の約十人で、
高岡市内を中心に活動しているとみられる。
日系ブラジル人のグループは最近の日本人の暴走族と同様、徒党を組まず、
二、三人の小集団で暴走行為に及ぶ傾向がある。メンバーと暴力団とのつながりを
指摘する声もあるため、県警は実態の解明を進める点からも認定に踏み切った。
県警によると、県内で活動する暴走族の構成員は、昨年末時点で前年比二十九人
増の百人に上り、グループ数も前年より三グループ多い十二グループとなっている。
県内の暴走族は、ピーク時の二〇〇一年に十六グループ、約三百四十人を数えた。
その後は減少傾向にあるが、最近は携帯電話やメールで情報交換し、警察の
摘発を逃れるケースも確認されており、実態把握が困難なのが実情だ。
県警は「違法行為の取り締まりを強化し、グループの解体を進める」(交通指導課)
としている。
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/_today/T20080508202.htm