戦犯・岡田中将の魅力語る
終戦後、B級戦犯として死刑になった鳥取市出身の岡田資(たすく)中将を描いた映画「明日
(あした)への遺言」が12日、同市の鳥取シネマと米子市の米子駅前サティ東宝で封切られた。
鳥取シネマでは上映前に小泉堯史(たかし)監督が石破防衛相と対談し、「戦後の混乱の中で、
アメリカに対して言うべきことを言った日本人としてひかれた」と岡田中将の魅力を語った。
映画は大岡昇平の小説「ながい旅」が原作。名古屋空襲時に撃墜された米軍機搭乗員処刑の
罪に問われ、部下と共に裁判にかけられた元東海軍司令官の岡田中将が、法廷で米軍の
無差別爆撃を批判し、責任は自分一人にあると主張する姿を描く。
対談で、小泉監督は「歴史のとらえ方は様々だ。現代から見て矛盾が見えたり、批判すべき
ことがあったりするが、その時に人がどう生きたのか、想像をめぐらしてほしい」と話した。
石破防衛相は「歴史から学ばないと過ちを繰り返す。自分の国、相手の国のいい面も悪い面も
見ずに未来を語ることはできない」と、映画を歴史を考えるきっかけにすることを呼びかけた。
上映は鳥取シネマが25日まで、米子駅前サティ東宝が18日まで
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news/20080412-OYT8T00582.htm