http://www.asahi.com/edu/university/kougi/TKY200803140212.html 「KY」を恐れるせいか若者の服装がおとなしい。
横並び意識が見えます。
21世紀の日本の若者のファッションは、洗練されてはいてもおとなしく、自己表現を
感じる装いが少なくなりました。奇抜さとは相対する、シンプルで着こなしやすい「リア
ルクローズ」の全盛ですね。
昨年、若者の間で、場の空気を読めない人を指す「KY」という言葉がはやりました。
背景には、周囲の人々と同調することを重視する風潮が見えます。ただ、周囲とは限られ
た仲間のこと。閉じた集団内で自分が浮き上がらぬように気にかけているのです。
現代日本は「格差社会」と言われています。自分だけが遅れる恐怖感から、平均的であ
ることに安心感を見いだす。インターネットや携帯メールで、いつも周囲とつながってい
たい。そんな感覚が、ファッションに影響を与えているのかもしれません。
ごく大ざっぱに言えば、英国など欧州の若者より日本の若者の方が服にお金をかけ、お
しゃれです。ただ、古着や安価なモノを工夫しながら自分なりに着こなす欧州に比べ、日
本の若者は横並び意識が強いと思います。