【山梨】「長期滞在型リトリート(保養所)の杜宣言」を07年に行った北杜市が7、8の両日、企業向けの
滞在型プログラム「ビジネスリトリート」の実証実験を初めて行う。東京都内の大手企業6社の計16人が
参加し、採取した唾液(だえき)から免疫力を測定したり、職業ストレスの軽減度などを調査。多忙なビジ
ネスマンに、宿泊で上質な時間を過ごしてもらえることを証明する。
県観光客動態調査によると、北杜市は小淵沢や清里など全国的に知名度ある観光地を抱えるが、首都
圏から片道2時間の距離にあるため日帰り客が多い。一方、宿泊客は減少傾向で、年間700万人を超え
る観光客のうち宿泊は約1割にとどまっている。このため、市商工会などは06年度に旅行会社と連携して、
個人観光客に対する長期滞在型観光の実証実験を行ってきた。
企業人を対象とした実証実験は初めてで、自然豊かな高原リゾート地という良好な環境を提供して仕事
の効率化を図ると同時に、心身をリフレッシュしてもらう。市と観光関連団体などでつくる推進委員会が、
経済産業省の助成を受けて行う。実験は、ツリークライミングやヨガ、牛の乳しぼりなどのプログラムを1
泊2日で体験。県環境科学研究所の協力を得て、心身に与える効果を分析する。
北杜市は「大自然の中で仕事の効率を高めてもらうリゾートワークを定着させたい」と話し、将来的には
企業に制度化してもらいたいとしている。
http://mainichi.jp/enta/travel/news/20080307mog00m200042000c.html