研究大学としてカナダで最大規模の大学であるアルバータ大学の発表によると、エイズの発 症を防ぐことができる遺伝子を発見したとのこと。この遺伝子、TRIM22は人間の遺伝子内に 含まれており、この遺伝子が働く場合と働かない場合がなぜあるのかというのが今後の研究 になってくるようです。 詳細は以下から。 PLoS Pathogens: The Interferon Response Inhibits HIV Particle Production by Induction of TRIM22 http://www.plospathogens.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.ppat.1000007 Study: TRIM22 Gene Can Block The Spread Of HIV | Scientific Blogging http://www.scientificblogging.com/news_releases/study_trim22_gene_can_block_the_spread_of_hiv Researchers discover gene that blocks HIV http://www.physorg.com/news123505489.html この遺伝子が働くと、HIVは感染した細胞から外に出ることができなくなり、HIVウイルスがほ かの細胞に感染する働きがブロックされるとのこと。 これがなぜ有効かというと、1990年代から使われている抗レトロウイルス薬に対する多剤耐 性菌が既に存在しており、薬を使うのではなくもっと自然な方法でHIVウイルスに対抗する 手段が現在、求められているため。今回発見されたこの遺伝子の働きを模倣するワクチン、 あるいは薬の開発が可能になれば、ウイルスの感染を防ぐことができるようになるかもしれ ないそうです。 この研究の目標は、新薬を開発することによってHIVが個人から個人に感染することを防ぎ 、さらに現在既に感染している人に対しては体内でのウイルスの活動を停止させることにあ るとのことなので、もしかすると近い将来、その成果が出てくるのかもしれず。