在日コリアンが教育を受けられなかった原因は日本人による社会的差別

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1 養豚業(東京都)

義務教育を修了できなかった人たちが学ぶ洛友中夜間(二部)学級(京都市下京区)の生徒が、
学ぶ喜びを語る講演会「なぜ勉強するのですか?夜間中学の生徒たち」が16日、京都府南丹
市園部町上本町の市園部公民館で開かれた。在日韓国人の姜徳順さん(72)=京都市南区=が、
貧しく学校に通えなかった人生を振り返り、高齢になって初めて経験した学校生活の感動を
来場者に語った。

 姜さんは幼い時に両親を亡くして以来、働きづめの生活で学校に通えなかった。68歳で仕事を
辞めた後、老人会に入ったのを機に「字を読みたい」との思いを強め、翌年に洛友中に入学。
生まれて初めて体験した文化祭や校外学習の感激を語り、「今までは自分の過去や家族の
ことを人前で話ができなかったが、字を学んだことで、心の中のすべてをみんなにしゃべりたい
と思えるようになった。大きな宝です」と話した。

 同中の小林民和教頭は「『字が書けない人間は学校に入れない』と思っていた生徒が多く、
読み書きができないと卑下して社会の片隅でたたずんできた。そうなったのは本人の責任
なのか?」と述べ、生徒の大半が在日韓国・朝鮮人で、教育を受けられなかった原因である
貧困のさらに背後にある社会的差別に言及した。

 講演会は、夜間学級の生徒の言葉に触れて「学びの原点」を考えてもらおうと、南丹市立
図書館が企画した。

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008021600168&genre=K1&area=K50