中国製ギョーザ中毒事件で、中国河北省の「天洋食品」が製造した冷凍食品を給食に使用していた
幼稚園や小中学校などの学校は、32道府県の601校に上ったことが4日、文部科学省の中間集計で
分かった。冷凍食品には、同社製のギョーザは含まれず、健康被害を訴えた児童や生徒はいないとい
う。同省は安全が確認されるまで引き続き同社製品の使用を控えるよう各都道府県教育委員会に要請
している。
調査は、文科省が昨年11月−今年1月の3カ月間に学校給食を実施した全国の4万1532校(私立
含む)を対象に行った。天洋食品の製品を使用していたのは、小学校379校▽中学校148校▽夜間
定時制高校6校▽特別支援学校9校▽幼稚園59園−の計601校(全体の1・45%)。
都道府県別では、北海道の117校(全2334校)がもっとも多く、千葉県の100校(同1780校)、愛
知県の56校(同1901校)などが続いた。使用していなかったのは宮城、山形、東京、三重、大阪、兵
庫、和歌山、島根、岡山、広島、徳島、愛媛、高知、宮崎、沖縄の15都府県。
特定の地域で使用率が高いことについて文科省は「入札の事情が絡んでおり、理由は分からない」
としている。
使用されていた製品はロールキャベツなどが中心といい、千葉県や兵庫県で中毒症状の被害が出た
「中華deごちそう ひとくち餃子」と「CO・OP 手作り餃子」は含まれていなかった。
また、公立校で同社製品を使用していた557校のうち、学校単独で調理場を持っていたのは99校で、
残り458校は共同調理場から給食の支給を受けていた。
文科省は「被害報告がなかったことには安堵している」とした上で、「今後該当する冷凍食品の使用を
予定していた学校には献立を変更してもらうなど、安全確保を徹底したい」としている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080204/crm0802042007024-n1.htm