NZ首相、空軍機で日本の捕鯨船団監視を表明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000913-san-int 南極海でクジラの生態調査を行っている日本の捕鯨船団に対し、反捕鯨国のニュージーランドは、空軍がパトロールしている海域で、
日本の船団を発見した場合、上空から撮影した写真を公表し、活動場所を知らせるとの方針を明らかにした。
執拗(しつよう)な妨害活動を続けた2つの環境保護団体の抗議船は、燃料切れのため調査海域から離脱したが、今度は、空からの監視の目に苦慮しそうだ。
NZのクラーク首相が表明した。NZは公海上の国際条約で決められている同国の捜索救助海域を、空軍機が定時パトロールしている。
日本の海上保安庁によると、この海域は東経135度から西経131度で、南は南極大陸までの南極海の広大な海域を受け持ち、今回の日本の調査捕鯨エリアと重なっている。
ロイター通信によると、クラーク首相は「日本が捕まえているクジラの多くは科学調査目的ではない。
彼らは将来、商業捕鯨が再開できるだろうとの希望をもって、捕鯨を維持しているのだ」と批判。
その上で、「(空軍が)パトロールしている海域で、捕鯨船団を発見した場合、撮影した写真を公表する。世界に情報をお伝えする」と表明した。
しかし、安全上の観点から座標は明らかにしないとし、あくまで日本の船団の海難事故などに備えるためとしている。
環境保護団体は「帰港先で補給できればまた出港する」としており、上空からの写真は、船団の場所を再発見する“援護射撃”になりかねない。
水産庁遠洋課は「(NZの)一般国民をあおるのは適切ではない。冷静に受け止めてほしい」と懸念を明らかにした。
一方、NZと同様の反捕鯨国の豪州は南極海に巡視艇を派遣し、海上から、国際法廷に提訴した場合の証拠を集めるため、調査捕鯨船団の監視を行っている。