「チャーリーとチョコレート工場」を鑑賞するだけの授業がある菓子専門学校
国家資格「製菓衛生師」の養成施設に指定されている「日本菓子専門学校」(東京都世田谷区)が
通信教育課程で授業時間が不足していた問題で、学校が全日制でも授業不足で受験資格を与えて
いたことが22日、分かった。ボーリング、映画鑑賞などを授業として加算し、法令で義務付けられた
授業時間を実施しているように装っていた。
通信教育課程の不正が発覚した後も、厚生労働省関東信越厚生局の立ち入り調査に対して「全日制
の授業は適正に行っている」などと虚偽の申告をしていたという。
日本菓子専門学校の全日制(2年制)では最初の1年目で製菓衛生師に関する授業を行っている。
産経新聞が関係者から入手した資料によると、平成17年度の授業時間は食品衛生学36時間、
栄養学24時間などとなっており、5科目で法令の基準を満たしていない。それに比べて、社会の授業が
312時間と突出して多く、全科目の総時間は1020時間となっている。社会の授業時間で他の科目の
不足分を補っている形だ。
社会は「菓子と食生活」「菓子店経営論」を学ぶことを目的に必修科目となっているが、学校では
映画「チャーリーとチョコレート工場」鑑賞、ボーリング、美術館や東京ディズニーランド(TDL)への
遠足などが授業として組み込まれている。厚労省は「仮に必修の社会科目に組み込んでいるなら、
不適切なケースもある」としている。
http://sankei.jp.msn.com/life/education/080122/edc0801222021006-n2.htm