【読売新聞】クリスマス中止のお知らせ
12月に入ってからの町はすっかりクリスマス一色ですなあ。あちこちでクリスマスソングのBGMが流れ、
商店街はもちろんのこと、最近は普通の民家もイルミネーションで華やかに飾られてワクワク感を高めています。
しかし、そんな浮かれた喧騒(けんそう)が聞こえてくると、もてない独身犬の僕の心は暗くなるのです
ワン……。なぜ、なぜ日本ではクリスマスは恋人同士のイベントなのかッ。
「どーせ、今年も彼女犬が出来なかったよ! 今年のクリスマスも一匹でさびしく過ごすのさ! ワォーン!」
という雄たけびを上げたのが僕だけではなかったようで、この季節になるとネット上で「クリスマス中止
のお知らせ」が目に付くようになります。これはもう誰が始めたのかもあまりはっきりしませんが、数年前
からクリスマスが近づくと「サンタクロースが亡くなったため、クリスマスは中止になりました」という告知が
掲示板などに出てくるようになりました。
少々不謹慎ですが、ご丁寧にサンタクロースのお墓などのコラージュ画像が添えられていたりします。
カップルで楽しく過ごす人々が外出したりしているのに対して、ひとりものは家にいるので、自然とネット
でこうしたやっかみ半分の冗談が出てくるという感じでしょうか。
実際のクリスマスイブの夜には、美少女ゲームやアニメキャラを映したモニタの前にケーキやチキンを
並べて、ちょっと自虐的に「私の楽しいクリスマス」を公開する人も多く現れます。冗談なのかマジメにやっ
てるのかは少々推し量りかねますが、これはこれで楽しそうです。一昔前はさびしかったクリスマスイブも、
今はネットのおかげでずいぶん楽になりました。ワンワン。
http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20071221nt0a.htm