「集団自決」きょう結審 元隊長の梅澤氏 VS 大江健三郎「沖縄ノート」
「集団自決」きょう結審 大阪地裁
沖縄戦時に慶良間諸島で相次いだ住民の「集団自決(強制集団死)」をめぐり、大江健三郎氏の「沖縄ノート」
などの著作で名誉を傷つけられているとして、旧日本軍の元戦隊長らが大江氏と岩波書店に慰謝料などを求め
た訴訟は二十一日、大阪地裁で結審する。
住民に「集団自決」を命じた事実はないと主張する元戦隊長の梅澤裕氏(91)ら原告側に、記録や住民の証言
から事実は明らかと被告の大江・岩波側が反論。審理は二〇〇五年八月の提訴から約二年五カ月に及び、来年
三月には判決が言い渡される見通し。判決が「集団自決」の史実にどこまで踏み込むかが焦点となる。
同訴訟における梅澤氏らの主張は、「集団自決」に関する表記をめぐって日本軍の強制性が削除された、今年
三月公表の歴史教科書検定の根拠になり注目された。
習志野市議会も撤回要求意見書 検定問題で可決
【千葉】沖縄戦「集団自決(強制集団死)」への日本軍の強制が削除された教科書検定問題で、千葉県の習志野
市議会(高橋司議長、定数三十人)は十九日、検定意見の撤回を求める意見書案を賛成多数で可決した。反対は
三人だった。
意見書は「(検定意見は)沖縄戦の体験者の声や県などの調査を否定するもので、『集団自決』がたとえ一部の
軍人の強制・誘導であっても、軍は関与していないとは言い切れない」とし、子どもたちに事実を伝える重要性を
指摘している。
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200712211300_07.html