年末に向けてBD、HD DVDともに盛り上がり始めた次世代DVD作品。
時間をかけて作り込まれたその映像は、地上デジタル放送よりも高精細で美しい、
極めてハイレベルのものだ。前回はBD-ROMオーサリングを行うスタジオとしてソニー
PCLに取材を行い、その最先端のオーサリング事情を聞くことができた。
それではライバルのHD DVD陣営のオーサリング環境は、どの程度まで進んでいるのだろうか。
今回はHD DVD陣営のメモリーテックと関連会社のキュー・テックへの取材を実施した。
キュー・テックはアニメを中心とした「ポストプロダクション」(映像作品や映画制作の撮影後の
作業を指す)を手がける企業だ。現在放送されているアニメでは週20本程度を手がけており、
『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版』といった映画の制作も担当している。オーサリング事業は
年間約1600タイトルものDVDや、次世代DVDの制作も手がける。
ソニーPCLは2007年4月から映像エンコードにMPEG-4 AVC/H.264を手がけるようになったが、
キュー・テックでは2006年4月のタイトル発売当初からH.264を採用しているという。
一足先に手がけたことによるノウハウの蓄積は画作りにどう反映されているのか。
今回はHD DVDを中心としたオーサリング環境の進展と映像エンコードの技術について取材した。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20071211/1005257/