世界の株売買高、最高・1-10月、市場混乱で取引急増
【フランクフルト=石井一乗】世界の証券市場で株式の売買が急増している。
国際取引所連盟によると1―10月累計の売買代金はドル換算で83兆 7800億ドルと、
過去最高だった昨年1年間(69兆8000億ドル)を既に2割も上回った。
金融市場の混乱を背景に相場が乱高下するなか、投資家が活発に売買を繰り広げた。
手数料収入の増加で証券取引所の業績も改善している。
米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題で世界中の株式相場が
大きく動いた8月は株式売買代金が10兆ドル強と前年同月の約2倍に膨らみ、月間で
過去最高を記録。続く9月、10月の売買代金も前年同月をそれぞれ4割、6割ほど上回った。
急落した金融株などを中心に、利益を確定する売りと割安感からの買いが交錯。
デリバティブ(金融派生商品)と組み合わせるなどして、相場の変動時の価格差で利ざやを
稼ごうとする投資家が増えた。(07:00)
日本経済新聞社
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071125AT2M2400824112007.html