「円天」と呼ばれる独自の電子マネーを使って、多額の資金を違法に集めていたとされる東京の健康商品販
売会社が、警視庁の強制捜査を受けたあとも、新しい会社を設立したとして「円天」で買い物ができる会員向
けの販売会を相次いで開き、資金集めを続けていることがわかりました。
東京の健康商品販売会社「エル・アンド・ジー」は、「円天」と呼ばれる独自の電子マネーを使って多額の資金
を違法に集めていたとして、今月3日に出資法違反の疑いで警視庁の捜索を受けました。およそ5万人の会員
から1000億円を集めていたとみられています。関係者によりますと「エル・アンド・ジー」は、警視庁の強制捜
査を受けたあとも、新しい会社を設立したとして、「円天」で買い物ができる会員向けの販売会「円天市場」を全
国各地で開き、資金集めを続けていることがわかりました。25日は東京・港区のビルで「円天市場」が開かれ、
集まったおよそ50人の会員が会場に並べられた卵や漬物、それに健康食品などを「円天」を使って購入したと
いうことです。このあと「エル・アンド・ジー」の関連会社の役員が講演し、「投資した資金が戻ってくる唯一の方
法は新しい円天市場に参加することだ」と述べ、会員を集めて出資を続けるよう呼びかけたということです。これ
について被害対策弁護団の山口貴士弁護士は「エル・アンド・ジーのシステムは、すでに崩壊していて今後金
が戻ってくることは考えられない。今なお、円天市場が続けられているのは新たな被害者を生み出すだけだ」と
話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/10/25/k20071025000146.html http://www3.nhk.or.jp/news/2007/10/25/20071025000146002.jpg