戦争の悲惨さ伝えたい 原爆の火、岡崎城西高に
2007年9月29日
原爆の恐ろしさ、平和への願いを知ってほしい−。戦争の記憶が風化していく中、東三河の高校生
たちが、学園祭の取り組みとして原爆ドームの巨大な切り絵を作ったり、「原爆の火」を岡崎の
高校生たちに伝えるセレモニーに臨んだりした。
豊橋市の桜丘学園にある「平和の塔」で保存されている広島市の原爆の火が二十八日夕、文化祭で
活用する岡崎城西高校(岡崎市中園町)の生徒らに分け与えられた。岡崎城西高の生徒約三十人は
同日夜に桜丘学園を出発し、二十九日朝の到着を目指し、三十キロ以上離れた学校まで徹夜で
歩いて持ち帰る。
岡崎城西高は平和の尊さと、原爆の悲惨さを全校生徒に実感してもらおうと企画。二十九、三十の
両日に開かれる文化祭で体育館などに展示される予定。
平和の塔前で行われた分火式で、桜丘高二年の橋詰久嗣さんから岡崎城西高三年の南波宏貴さんに
火がともされたランプが手渡された。南波さんは「普通の火ではなく重みを感じる。責任を
持って運びたい」と話した。
桜丘学園は平和学習に役立てようと、一九八九年に福岡県星野村から原爆の火を譲り受けた。
これまで県内の私立高校の文化祭などに活用してもらうため、分け与えられてきた。
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20070929/CK2007092902052369.html