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301 マジシャン(神奈川県)
消防士の夢かなわず 腹いせに放火 神戸

長田署などに非現住建造物等放火の疑いで逮捕された男が、「消防士になる夢がかなわず、腹いせに火を付けた」と
供述していることが十五日、分かった。男の自宅は阪神・淡路大震災で全焼し、逃げ遅れた祖母が亡くなった。
大切な人を助けられなかった悔しさから消防士を目指したが、聴覚障害のため挫折。消防への逆恨みが、犯行の引き金になったという。

男は神戸市須磨区、無職の被告(26)=窃盗罪などで公判中。

調べや起訴状などによると、被告は昨年十二月二十一日午前一時半ごろ、神戸市長田区のゴム製品加工場で、
ライターで新聞紙に火を付け、鉄骨二階建て工場の二階部分約百平方メートルを焼いた、とされる。

関係者によると、被告の須磨区にあった自宅は震災で全焼し、祖母=当時(84)=が犠牲になった。
当時中学生だった被告も消火活動に当たったが助けられず、悲しみに暮れた。
人を助ける仕事に就こうと、「消防士になりたい」と話していたという。

被告は耳が全く聞こえず、手話でコミュニケーションを取っていた。
消防士になる夢は「障害のためあきらめざるを得なかった」と供述しており、
仕事を転々とし、徐々に消防に対する恨みを抱くようになったという。

長田署の調べに、「放火して消防を困らせたかった」などと供述。

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000625409.shtml