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パティシエ(関西地方):
翠星石が泣き叫びながら俺にしがみついてきた!
翠星石「きゃああああああ!!!」
俺「な、なに、どうしたの」
翠星石「で、で、出たです!」
俺「出たって何が。ま、またお化けじゃないだろうな」
翠星石「も、もっと恐ろしい…と、特大の…。ゴ、ゴキ…」
俺「ストップ!みなまで言わないでも、そこまでで分かったよ。翠星石の口からそんなおぞましい生物の名前なんて聞きたくないよ」
翠星石「ど、ど、どうしようですぅ〜。あ、あんなのが居るんじゃ安心して暮らせないですぅ〜…」
俺「翠星石…。翠星石、そこの新聞紙取ってくれるか」
翠星石「え?は、はいです」
俺「よし…。翠星石、ソイツをどこで見かけたんだ?」
翠星石「あ、あっちの部屋の…。タ、タンスに隠れて足だけ見えてたです…。あ、足だけ見て逃げてきちゃったですけど…。
あ、あれは見間違いじゃないです。あのおぞましい形状の足…あれは…かなりの大物の足です…」
俺「ゴクリ…。…そうか、わかったよ。あっちの部屋だね。…翠星石。俺があの部屋に入ったら、良いと言うまで扉を開けないでくれ」
翠星石「も、もしかして戦うつもりですか!?そんな軽装で!?無茶ですよ!
鈍臭いヤスヒロにあんなすばしっこいの倒せっこないです!素直に駆除業者を呼ぶです!」
俺「いや、そんなことしている間にあいつはどこかへ逃げてしまうよ。
それと駆除業者を呼ぶような大事にはしたくないんだ。(部屋の整理とか翠星石の事とかややこしいから)
それに…俺にはあいつと戦わなくてはならない、理由があるんだよ」
翠星石「理由…?」
俺「そう、翠星石を泣かせたという、大きな理由がな…」
翠星石「ヤスヒロ…」
俺「じゃあ、行ってくるよ」
翠星石「あ、ヤ、ヤスヒロ!」
俺「ん?」
翠星石「きょ、今日は、ヤスヒロの好きなもの何でも作るです!う、腕によりをかけて作るですから!待ってるですから…!だから…」
俺「ああ…。帰って来るさ。一緒に食べような、翠星石」
翠星石「約束…ですよ…。絶対に…帰ってくるですよ…」
俺「フッ…ゴキブリなどいくつ倒したか知れないよ」
ギィ…バタン