十月二十一日に投開票される所沢市長選で、
四期目の斎藤博市長(68)=県市長会長=は二十一日、
記者会見し、出馬しないことを表明するとともに、
十月二十九日の任期満了をもって政界から引退することを明らかにした。
会見の中で斎藤市長は「三十六年間、政治生活を送り、まちづくりに努力したが、今年、六十八歳。
スーツを脱いで、残る人生はラフな格好で送りたい。
市幹部職員に恵まれ、市民にも理解してもらえ、充実した三十六年だった。
正式な勇退表明は九月定例議会の最終日にしたい」と述べた。
その上で、後継問題について「まったく考えていないし、後継を指名するような時代ではない。
市長職を辞すれば、地方自治から身を引き、当然、後援会も解散する」との考えを示し、不出馬の意思が固いことを強調。
全国的に首長に対する多選批判などもあることから、これらも考慮し不出馬を決めたとみられる。
斎藤氏は一九七一年五月から市議二期、県議三期を経て、所沢市長に九一年十月初当選、以後連続四期十六年務めている。
その間、県市長会長、全国市長会地方分権推進戦略会議座長代理などの要職を務めている。
在任中の二期目(九六〜九九年)にはダイオキシン問題が発生、農家に与えたダメージは大きく、
全国から注目されたが、斎藤市長は解決に向け、対策室や市民会議を設置、
全国初の汚染防止条例制定などで各方面から評価された。
このほか、最新設備、環境に配慮した東部クリーンセンターを本格稼働させ、
立ち遅れた道路行政に力を入れ、幹線・生活道路などを整備した。
http://www.saitama-np.co.jp/news08/22/01p.html