かつてインターネットは開かれた世界だった
インターネットが普及し始めたころには、この新しい電子ネットワークが可能にする、夢のようなコミュニ
ケーション世界が熱く語られていた。だれでも簡単に、世界中どこにいても自由に情報を発信することがで
き、その情報は国や地域を越えた世界の隅々にまで届く――そういったバラ色のイメージだ。
事実、現在のインターネットは、当時想像していたとおりの、あるいはそれ以上の広がりを見せていると
言える。人々は常時接続のブロードバンド回線を手に入れ、自宅のPCから、あるいはケータイのフルブラ
ウザから、どこでもネットを楽しめる。いつでもどこでもだれでも、全世界に向けて情報が発信できるように
なったわけだ。
このようなネット環境は、自分の部屋に閉じこもる「引きこもり」な人々の生活をも快適にした。日用品か
ら電化製品まで、欲しいものは何でもネット通販でそろう。オンラインゲーム(ネトゲー)やチャットなど、遊
びにも事欠かない。運と能力にさえ恵まれれば、自室に引きこもったままでお金を稼ぐこともできる。ネット
さえあれば、外出したり、外のリアル社会と交流する必要などないというわけだ。
さて、今回筆者が取り上げたいのはこうしたリアル社会での「ヒッキー」(引きこもり者を指す呼称)のこと
ではない。「ネットの上の引きこもり」のことだ。
後略
http://www.networkworld.jp/midnight/-/75269.html お礼は3行以上、ネチケは尊守