栃木県喜連川町(現さくら市)で2月、9000万円の生命保険を掛けられた妻が
自殺を装って殺害された事件で、夫の小林広容疑者(58)の指示で犯行を
実行したとされる2人のうち、野沢正人容疑者(28)が県警の調べに対し、
殺害方法について「後ろから首を絞めた」などと供述していることが1日、わかった。
調べでは、小林容疑者が保険金目的で犯行を首謀。指示を受けた小林容疑者の
会社の従業員の野沢容疑者と、小林容疑者の知人の土木作業員郡司喜一容疑者(63)の
2人が2月27日夜、会社事務所で妻のはるみさん(当時41)の首を絞めて殺害し、
隣接する工場に運んで首つり自殺を偽装した疑いが持たれている。
県警が遺体を調べたところ、自殺の際に踏み台にしたとみられた脚立の座面には
油類が付着していたのに、はるみさんの靴下からは検出されなかった。
顔にはうっ血や溢血(いっけつ)といった絞殺された際によく現れる現象が見られた。
首つりで付いた跡とは別に絞められたような線状の跡が首に水平方向にあり、
口からほおの方にも表皮の剥脱が線状に起きていたという。
こうしたことから県警は、はるみさんは殺害された疑いが強いと判断。
表皮剥脱は、野沢容疑者らが後ろからひも状の物を首に掛けようとした際、
はるみさんに抵抗されるなどしてうまくいかず、口周辺でこすれてできたとみている。
http://www.asahi.com/national/update/0801/TKY200708010217.html