政府税制調査会の香西泰会長は31日の記者会見で、秋以降の税制改革論議について、
「参議院の過半数をとったわけだから、(野党の)主張に反することは簡単に通らないと
覚悟しないといけない」と述べ、与党大敗の影響は避けられないとの認識を示した。
また、31日の閣議後の記者会見では、閣僚から消費税を含めた税制改正論議の
必要性を強調する発言が相次いだが、政府・与党が描いていた2008年1月に
招集される通常国会への消費税関連法案の提出は、「もはや絶望的」との見方が大勢となっている。
香西会長は、消費税については「上げるとも下げるとも言っていない。
これからの議論だ」と従来通りの方針を強調。その上で「民主党も
将来永劫(えいごう)に上げないとは言っていない。議論を深めていけば
落ち着くところに落ち着く」と期待を示した。
もっとも、消費税増税に反対する民主党が大勝しただけでなく、与党内でもさらなる支持率の
低下につながる増税への慎重姿勢が強まるのは確実で、税制論議の迷走は避けられない状況だ。
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