秋山が中越沖地震被災地を慰問し復興に力
無期限出場停止中の秋山成勲(31=フリー)ら、HERO’SとK−1の選手8人が
26日、新潟・柏崎を訪れ、新潟県中越沖地震の被災者を慰問した。
秋山は3年前の新潟中越地震でも被災地を見舞っており、
今回は同市内の避難所5カ所を回った。公の場所に姿を見せるのは4月のDEEP東京大会以来。
いまだ復帰戦の見通しが立たない苦しい立場だが、気さくに話しかける姿に、被災者からは感謝の言葉が続出した。
曙の後ろをついて回る子供たちに、優しい声で秋山は「横綱(曙)に握手してもらいな。大丈夫だから」と話しかけた。
子供たちが無邪気にはしゃぎ、大人もうれしそうに曙を遠巻きに見つめる。避難所は、活気に満ちあふれた。
そんな時、秋山は塩ノ谷政子さん(72)から握手を求められた。自宅が全壊して送る避難生活だが
「秋山さんは報道で知るよりも柔和でした。久しぶりに、おなかの底から笑えました」と声を弾ませた。
一方、秋山も「せっかく寝ているのを起こすようで気が引けました。
でも、何かしたい気持ちで来ました」と慰問した理由を口にした。
秋山は04年10月の新潟県中越地震でも曙、ボブ・サップらと慰問している。
自身も阪神淡路大震災を経験しているだけに「偽善者のようなことはしたくないです」と、
避難所で被災者の周囲を移動する時も、寝ている人の邪魔にならないよう周囲に配慮した。
テレビカメラを向けられ、コメントを求められても「謹慎中ですので…」と丁寧に断っていた。
依然として、自身の復帰への道は厳しい。その点には「ボクは謹慎中です。
誤解を与えてもいけませんので、お話しできません」と端的に答えた。
左手小指を故障中だが、昨年末の桜庭戦で骨折した右手は完治した。練習も継続しており、
海岸を走り込んで日に焼けた顔は精悍(せいかん)だった。
「今は練習だけです。練習が許されているだけでも良かったです。それで気が晴れます」。
次から次へと子供や若者に、おにぎりを手渡し続けた秋山の横顔は楽しそうだった
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