これは、前の国務次官で現在は核不拡散の特使を務めるジョゼフ氏が、3日、
アメリカ国務省で行った記者会見で述べたものです。この中で、ジョゼフ特使
は、アメリカによる広島と長崎への原爆投下について「さらに何百万人もの日
本人の命を奪うところだった戦争を終結させることができたというのは、ほと
んどの歴史家が同意するところだ」と述べて、原爆投下によって結果的に多く
の日本人の命を救ったという認識を示しました。折しも日本では、久間防衛大
臣が「悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理の中で
、しょうがないと思っている」と発言したことの責任を取りたいとして辞任し
ており、原爆投下について日本とアメリカの認識の違いをあらためて際立たせ
る形となっています。ジョゼフ前国務次官の発言について、長崎の被爆者で原
水爆禁止日本国民会議の川野浩一副議長は「無理やり理由を付けて原爆投下を
正当化しようとするもので、許せない発言だ。こうして原爆投下を正当化する
かぎり、ほかの国には核兵器を持たせない一方で、アメリカは『正義の核兵器
だ』として持ち続けることになり、わたしたちが求めている核兵器の廃絶は実
現できない」と話しています。
ソース NHK
ttp://www.nhk.or.jp/news/2007/07/04/d20070704000069.html