朝日 「米紙の反論意見広告は異様だった。慰安婦決議にやりきれない思いである」
慰安婦決議―首相は深刻さを認識せよ
「日本政府は……歴史的な責任を公式に認め、謝罪し、受け入れるべきだ」
米下院の外交委員会が、旧日本軍の慰安婦問題についての決議案を可決した。39対2の圧倒的多
数だった。7月にも本会議で採択される見通しだ。
日本が過去の過ちを反省していないと、米議会が国際社会の面前で糾弾している。その意味は重い。
私たちは、首相の靖国神社参拝や慰安婦など歴史認識がからむ問題に、政治家が正面から取り組
むべきだと主張してきた。戦前の行動や価値観を正当化するかのような言動は、日本の国際的な信用
にもかかわることだからだ。
それがこんな事態に立ち至ったことに、やりきれない思いである。日本がそんな国と見られているの
かと思うと残念であり、恥ずかしい。
今回、決議案が採択の方向となったことについて、戦術的な失敗が指摘されている。今月、ワシントン・
ポスト紙に決議案に反論する意見広告が掲載された。それが、沈静化していた問題に再び火をつけた
という批判だ。
確かに、40人あまりの与野党の国会議員とともに、安倍首相のブレーンの外交評論家まで名を連ね、
決議案を「現実の意図的な歪曲(わいきょく)」などと批判した全面広告は異様だった。4月の初訪米で
おわびを述べた首相の言葉は台無しになったと言えるだろう。
(長いので以下はソースで)
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu1