「年金記録ない」30年支給拒まれた女性(90)の加入記録見つかる しかし500万円時効に
兵庫県豊岡市の女性(90)が、戦中から戦後にかけて会社勤めをした際に加入していた
厚生年金を受給しようと、約30年前に豊岡社会保険事務所に申請したものの、
「記録がない」と支給を拒まれ、昨年になって加入記録が見つかっていたことが分かった。
女性は最近5年分約150万円を受け取ったが、残る24年分約500万円は時効で
受給できずにいる。女性は事務所に記録漏れを再三訴えたといい、社会保険庁関係者は、
窓口の職員が必要な確認作業を怠ってきた可能性を指摘している。
女性は2、3年ごとに窓口で再確認を求めたが、その都度「該当なし」とされた。
昨年、四男が女性に代わって事務所を訪ねると、「鳥取社会保険事務所に確認する」と
初めて言われ、約3週間後に記録があったと連絡が入った。
同庁では「女性側の話が事実なら、職員が長年、ミスを重ねてきたことになる」とし、
年金時効撤廃特例法案が成立すれば時効分が補償される可能性が高いとしている。
四男は「まさか国が間違うとは考えず、母の気が済むならと何度も一緒に事務所に足を運んだ。
母を本気で信じていれば、厳しく確認を求め、早く記録を見つけることができたはず」と悔やんでいる。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070624i301.htm