横浜市旭区のよこはま動物園ズーラシアで、赤ちゃんカンガルーが母親の袋から落ちて足を骨折し、4月に
飼育員となったばかりの大須賀佳奈さん(21)が、お母さん役として奮闘している。
右前足を骨折したのは、半年ほど前に生まれた「ハシロウ」くん。
母親の袋から落ちて骨折し、「ククッ、ククッ」と鳴き声を上げているところを、4月30日に飼育員が見つけた。
手術して、ギプスをはめて母親の袋に戻そうとしたが、母親が寄せ付けようとしなかった。このため、大須賀さん
がお母さん役を務めることになった。
大須賀さんも「想像もしていなかった」と戸惑ったが、以前に骨折した赤ちゃんカンガルーを育てたことがある
飼育員の山口進也さんの応援を得ながら、“子育て”に挑戦している。
オーストラリアから取り寄せた専用のミルクを哺乳(ほにゅう)瓶で与えると、ハシロウくんは初めこそ苦戦して
いたが、まるでお母さんのお乳を飲むように、ぐいぐいと飲んでいる。
体重は約1900グラムから3000グラムに増え、ギプスも外れて、元気に跳びはねるようになった。
時には、「スリング」と呼ばれる赤ちゃん用の抱っこひもにくるまれ、大須賀さんと一緒に“お散歩”する。
大須賀さんは「すっかりお母さんぶりが板についてきました。愛情をいっぱいに注がれて育つハシロウをぜひ、
見に来て下さい」と話している。
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