富士通の子会社、「架空循環取引」繰り返す
東証1部上場の大手電気機器メーカー「富士通」の販売子会社「富士通関西システムズ(FKS)」
(大阪市中央区)が、複数の取引先との間で、存在しない商品を伝票上で売買する「架空循環取引」を
繰り返していたことが、わかった。
FKS幹部が社内調査に事実関係を認めた。架空循環取引に関与していた大阪のIT関連会社が今月、
破産したことから発覚。同IT関連会社は、他に上場企業や大手通信会社の子会社などとも取引があり、
循環取引で年間200億円を超える架空の売り上げを計上していたとみられる。
関係者によると、FKSは2000年12月〜今年1月、大阪市中央区のIT関連会社「NAJ」(破産)と
循環取引を行っていた。他の複数の企業を含め、伝票上でパソコンなどを売買していたという。
FKSでは、課長級幹部が取り仕切っており、社内調査に「NAJからの要請で取引にかかわった。
実際には商品が実在しない架空取引だった」と述べた。富士通側は、架空循環取引の総額などについては
「現時点では不明」としている。
(略)
大手通信会社は読売新聞の取材に「子会社3社からは『一般的な取引』と報告を受けている」と
架空循環取引への関与を否定した。
FKSは富士通100%出資の連結子会社。非上場で06年3月期の売上高は478億円。
富士通広報IR室の話
「今後の調査で、不正の事実が明らかになれば、速やかに公開する」
(2007年6月7日10時51分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070607i102.htm